ふいご祭りは日本の各地にある鍛冶屋などの神様が祭られた金山神社で行われる、火の神様にふいごの安全を祈願する行事で、「たたら祭」とも言われています。与板ではかつて鍛冶屋の伝統的な道具と伝統技法の継承を中心にしたイベントが行われておりましたが、現在は金山神社の社殿・拝殿が解体されてしまったため行われていません。金山神社のご神体?は隣の都野神社に祭られてあります。
金山神社は与板町内の十五夜の祭りが行われる都野神社境内にありましたが、2020年に維持が困難となり取り壊しになりました。神社内にあった絵画などは現在水野鉋製作所横の小屋にて保存されています。
与板の金山神社の社殿・拝殿はなくなってしまいましたが、各工場・家庭でお供えする文化は残っているようで、師匠の家では金山神社の掛け軸を掛け、お神酒をお供えしたようです。下の写真がその掛け軸です。
神様が3柱(神様の数え方が柱だと初めて知りました。。。)描かれており、中央に金山毘古命(かなやまびこのみこと)、左に伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)、右に天之目一之命(あめのまひとつのみこと)が描かれています。
古事記によると、金山毘古命は伊耶那美(イザナミ)が火の神カグツチを産んで火傷をし苦しんでいるときに、嘔吐(たぐり)によって生まれた神です。鉱山・鍛冶・鉄鋼の神であるとされています。
伊斯許理度売命は鋳物の神・金属加工の神として信仰されているようです。(Wikipedia情報)、天之目一之命は製鉄・鍛冶の神であるらしく、
神名の「目一箇」(まひとつ)は「一つ目」(片目)の意味であり、鍛冶が鉄の色でその温度をみるのに片目をつぶっていたことから、または片目を失明する鍛冶の職業病があったことからとされている。
Wikipediaより
となっています。
さてなくなってしまったふいご祭りですが、見たことはないですが素晴らしいイベントであったと思うので、いつかまた実施できる日が来るのを目指して頑張りたいなと思っています。