ハイス鑿の始まりの場所
碓氷製作所
碓氷刃物製作所について
碓氷刃物製作所は4代助丸、碓氷淑夫が一人で操業しています。
碓氷刃物製作所の特徴はハイス(ハイスピードスチールの略、高速度鋼)を用いた鑿づくりです。ハイスを用いた鑿は碓氷が開発し、特許を取得しました。また与板では珍しく、広く明るい工場です。またCNCフライス盤などの自動化機械を導入しており、安定した形状の製品づくりを心掛けています。
また初代は祖父の幸三郎で、その技術が現在の4代目まで引き継がれています。父の金三郎は黄綬褒章・勲六等瑞宝章を受章しており、鮎の切出し小刀で有名です。
ギャラリー
助丸・総ハイス鑿
ハイスとはハイスピードスチールの略で、日本語では高速度鋼と呼ばれます。ハイスは切削工具として使われることが多い鋼材です。ハイスは鋼にクロム、タングステン、モリブデン、バナジウムを添加したもので、高温でも軟化しないように作られたものです。高温に強いため、炭素鋼では不可能なグラインダーによる研磨が可能です。
基本的に炭素鋼よりも硬度が高く、粘りがあるため、堅い材木を削る際などに適しています。
初代から続く助丸の銘で販売しています。
剣裏鑿
剣の形をした裏が特徴的なのみです。実用性だけでなく、見た目の美しさを求めました。
※現在製造は終了しております。
三代助丸作:切出し小刀・鮎
父、金三郎は鑿製造を4代目に譲った晩年、この切出し小刀などを作りました。この刃物は金三郎が製造した切出し小刀・鮎で、これは褒章を受章した記念に少数製造し、お世話になっている方々に配ったものです。通常のものと異なり、金が入れられています。鮎のほかにも飛燕や、鮫、秋刀魚など様々な形の刃物を作りました。裏には三代助丸と銘が彫ってあります。